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2016年03月18日

144号 役立つ国際ロジスティクスマガジン発行

◇◆国際ロジスティクスマガジン◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<vol.144>2016/03/18━━
編集・発行 株式会社 共和商会  志賀 盛孝
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目次
1. 貿易コスト
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1. 貿易コスト

海外取引についてのコストのお話しです。

輸出をするにしても、輸入をするにしても、コストの話は度外視できません。
例えば、輸入の場合、購入しようとする商品が手元に届くまでにかかるコストを
把握しないと、国内販売価格の算出ができません。
当然のことながら、海外の売り手の出荷時の価格だけでは、
判断することはできません。
となると、どういったコストが発生しうるのかの認識が重要となります。
合わせて、リスクもコストに含んでおくことも重要となります。

まずは、一般的なコストです。

出荷時の価格に、船に積み込むまでにかかる費用
つまり、商品への輸出用の梱包費用、港や空港までの運送費用、
輸出通関手続きや書類の作成費用、船や飛行機に積むための作業費用。
リスクとしては、税関検査があった場合の費用を見ておく必要があります。

次に輸送費用です。航空運賃や海上輸送運賃ですが、ここの注目するのではなく、
その他のサーチャージへ注目します。運賃以外の別項目で、
さまざまな費用が発生します。
特に海上輸送の方が、その他費用項目が多岐に渡ります。
運賃以外には、燃料サーチャージ、為替調整サーチャージ、ドキュメントチャージ、
コンテナ需給バランス調整チャージ、港でコンテナを動かすチャージ、コンテナへの
貨物の積み下ろしチャージ、コンテナ封印代、輸出先国の税関への事前申請費用、
テロ対策としての各港でのセキュリティーコスト、スエズ運河など運河の通行料、
海賊対策の負担費用、戦争リスク費用、厳寒国向け冬季限定追加費用、などなど、
運賃以外に多岐な項目が発生します。

取り引き相手国の地理的要因や治安情勢により、
掛かるコスト、掛からないコストがありますが、
日本国内の運送費用の概念とは、まったく異なります。

次に、空港や港に到着してから到着までの費用ですが、これは、
輸出時にかかった項目とほぼ、同じ項目で費用が発生します。

上記とは別に海上保険料もコストとして掛かります。

そして、輸入関税。輸入時に消費税の納税もありますが、消費税は、
国内消費税との調整になりますので、全額がコストということではありませんが、
輸入関税は全額コストになります。

これらは、一般的な貿易の際のコストですが、
実際には、潜在的なコストが潜んでいることを忘れてはいけません。

よく言うのが、為替リスクです。
数年前の1ドル80円が今や1ドル120円です。
1.5倍、外的要因のみで、損益が変動しているのです。

その他にも目に見えないリスクがコストとなって現れる時があります。

このあたりは、正直、経験が物を言います。

海外取引を円滑に進めている会社さまは、それ相当の授業料を過去に
お支払されているように思います。

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