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2012年09月01日

133号 役立つ国際ロジスティクスマガジン発行

◇◆国際ロジスティクスマガジン◆◇━━━━━━━━━━━━━━━━━━
                       
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━<vol.133>2012/09/01━━
編集・発行 株式会社 共和商会  志賀 盛孝
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目次
1. 海外に活路を見出す5つの視点 その参
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1.海外に活路を見出す5つの視点 
その参 海外の会社への委託生産

海外へこれまでなかった物を見つけて仕入れることにより、取扱い品目を
増やすこともできますが、これまで、自分で作っていた物を海外の工場へ
作ってもらうという手段もあります。
海外の会社さんに委託加工生産する方法です。(正式には逆委託加工と言います)

自分で作っていた物や企画した商品を、既存の施設で生産するよりも
安く生産する為に海外へ委託する訳です。
もちろん、どうしても日本では技術的に生産できず、海外のある工場でしか
生産できないような場合もあるでしょうが、極めて稀であると思います。
どちらかと言えば、安い生産コストを期待しての事であると思います。
コストメリットを求めて、主流となる手法ですが、
その為、いくつか懸念材料を考慮する必要があります。

まずは、技術の流出です。
ご自身の技術、デザイン、アイデアを具現化してもらう訳ですので、
きちんと取決めをしておく必要があります。
ある企業さんでは、海外展開を控え、自社デザインの商標登録をしようと
主要国に申請したところ、以前委託した先が、すでに同じ物を商標登録を
申請されていたことが実際にありました。

次に、自分が思っているものと同じ物ができるかどうかです。
何度も、試作品を繰り返し、納得できるまで、しっかり議論することが
必要です。気を付けるのは、出来上がりはもちろんですが、
原材料までも確認しなければなりません。
さらに、試作品がOKであっても、油断できません。
全く同じ物が、継続的に、全数量、生産ができるまで、安心してはいけません。
品質の維持というは、本当に難しいところです。
試作品の出来は最高だったので、注文したんだけど、その後が。。。。
なんてことは、よくある話です。
本格生産に入ってからの、生産管理が大きな仕事の一つとなります。

最後に、納期の問題です。
商品は、必要な物が、必要な時に、必要な量なければなりません。
国内調達と比べて、明らかに、リードタイムが長くなります。
工場出てから、当日翌日に到着する国内と、
工場出てから、最低でも1週間かかる海外調達とは勝手が違います。
その分の在庫の確保も必要となります。

海外調達は、国内調達よりも、コストも時間もかかります。
到着した商品を確認すると、全損とは言いませんが、ロス率は相当上がります。
そこを踏まえてのコスト管理が必要です。

うまく、スムーズに事が運んだ場合のコスト設定では、無理が生じます。
最善を前提にしては、続きません。
最悪を前提にすることを、お勧めします。

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