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2011年11月28日

128号 役立つ国際ロジスティクスマガジン発行

Direct と Tranship

海上輸送はもちろん船で輸送することになります。

一つの本船で、いくつもの港に寄港しながらも、他の船への積み替えなしで
ダイレクトに目的地に向かう船と、
一度、大きな港で貨物をおろして、他の船に積み替えて目的地に向かう
トランシップする船の場合とがあります。

トランシップの場合、小さな港から小さなの船で大きなHUB港へ運んで、
大きな船に積み替えて目的地に向かう場合や、
大きな船で目的地の近くのHUB港まで運び、小さな船に積み替えて、目的港
に運ぶケースなど、いろいろですが、とにもかくにも、一度、陸揚げして
他の船に積み替えて輸送します。
アジアのHUB港としては、香港・シンガポール・釜山・高雄が有名です。
上海は世界一の港ですが、積み替えの為のHUBとしてではなくて、
輸出入基地としての取扱いですので、ある意味すごいことです。

皆さまが利用される場合、どちらをお選びになられるでしょうか?
通常であれば、積み替えなしで、直接目的地に向かう、ダイレクト船をお選びに
なられると思います。

私も、同様です。理由は、

1 積み替え時に、コンテナ化されているとはいえ、多少の振動などにより
積み替え作業時の万が一のリスクが増える。

2 積み替え予定の船との接続が、天候不良などによる遅れにより、
うまくできない場合、1週間とか積み替え港で滞留してしまう可能性がある。
ダイレクトに向かう船の方が、スケジュールがより安定している。

3 トランシップが生じた船の方が、目的地に到着するまでの日数がかかる。

もちろん、小さな港から世界中へつながる航路の確保という意味で、
トランシップはとても重要です。ただ、どちらかと言えば、積み替え無しの方が
無難な選択としておりました。

しかしながら、昨今、事情が変わってきました。

ここ数年、船会社さんは配船数を減らして、提供している航路を減らしています。
その分、一つの本船で寄港する港を増やして、減らした航路分をカバーしています。
そして、燃料代の高騰もあり、航行スピードを落としており、
従来よりも航海日数が増えてます。

全体的には航海日数が増える傾向にある中でも、
以前のように比較的短めの航海日数の本船が混じっています。
コンテナ船の超大型化も進んでおり、効率化の観点から、大きな本船で
まとめて運ぶ傾向にあります。
こういう大型でスピードのある本船に積めれば良いのですが、このような配船は
日本発ではなく、中国発になっているのが現状です。

日本発のダイレクトに向かう本船よりも、上海発で目的地に向かう本船に、
高雄なりシンガポールなり香港なりで積み替えて輸送した方が
結局は早い場合も出てきてます。

もう一つは、目的エリアにおける入港順位も大切です。
目的エリアにいくつもの寄港地が固まっています。

例えば、上海・寧波とか、ハンブルグ・ロッテルダム・アントワープとか
寄港順によっても、大きく日数が左右されます。

従来の先入観を外して、もう一度見直してみても良いと思います。