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2012年01月31日

129号 役立つ国際ロジスティクスマガジン発行

本船のスケジュール調整

海上輸送における本船の動向というものは、常に注意を払う必要があります。
航路にもよりますが、頻繁の遅れが生じているのが、現状です。

遅れの原因ですが、結構様々あります。
分かりやすいのは、本船自体のトラブル。エンジンの故障とか以外と発生します。
こういう場合は、最寄の港やドックに入って、修理します。
よく、『エンジニアが○○時に着くので、夜には、出港できる見込み』なんて
案内が来りします。

一番多いのは、やはり、天候不良。
冬場は霧の為のポートクローズや、航海上のシケによる遅れ、
夏場は台風の影響など、視界不良や波浪、強風によって遅れます。

その他、以外と多いのは、港の混雑による待機。
そこまで来てるんだけど、沖でず?と待ってるなんてこともあります。

海上輸送の場合、1日?2日遅れなんて日常茶飯事です。
でも、スケジュールは基本的にはウィークリーで決まったローテーションで
組まれています。
そこで、この遅れはどうして取り戻しているのだろうという疑問が生じます。
一度遅れると、遅れたままにならないのでしょうか?

そこで、いくつか遅れを取り戻す方法がある訳です。

1.頑張る。とにかく、頑張る。(笑)
  燃料節約の為、スピードを落として航行しているケースは、安全を確保しながら
  スピードを戻して、船長さんに頑張ってもらいます。

余裕のあるスケジュールを組んでいる場合は、良いですが、
元々タイトに組んである場合は、正直厳しいです。

2.港の寄港順の入れ替えで、時間を短縮する。
  港の混雑で待機時間が発生する場合は、寄港順位を入れ替えることが良くあります。
  東京と横浜、神戸と大阪などですと、船とはいえ1時間もかかりませんので、
  よく入れ替わります。

3.寄港する港をあきらめる。
  当初予定していた、港の入港を取りやめるケースもあります。
  例えば、神戸のみにして、大阪分は陸上輸送で横持ちします。

4.本船自体を入れ替える。
  遅れている訳ですので、他の船のスケジュールとかぶったり、
  元々寄港する予定のなかったが近くに来ている船がある場合など、
  違う船に代わってもらって寄港します。

5.さいごの手段?は、遅れまくってしまいますと、
  そのまま、1回分を飛ばしてしまって、 
    素知らぬ顔で、従来通りの曜日の運行に戻します。
  例えば、今は、旧暦でのお正月でアジア各国がお休み中な訳ですので、
  今週は、1回分を飛ばしてしまって、スケジュールの回復を図る
  絶交のチャンスになります。

あの手この手でスケジュールの回復を図ります。