いつも弊社のブログをご覧頂きありがとうございます。
今週は通関の川本が書かせていただきます。
海外から商品を輸入するためには、
税関に輸入申告を行い、許可になってから、国内に引取ることが、出来るのですが、
許可されて即座に商品を引取れるわけではありません。
商品を引取るまでに必要な手続きは、
輸入許可書とデリバリーオーダー(以下D/O)と呼ばれる書類を
倉庫やヤードに差し入れなくてはいけません(対査と呼ばれています)。
このD/Oは、基本的にはまず船会社代理店にB/Lを差し入れて、
運賃等を支払えば、入手することができます。
しかし、近年では、手続き簡素化のため、
本来、対査の際に必要なこのD/Oを発行せず、
代わりにD/O IDナンバーと呼ばれる番号が発行されるようになってきました。(D/Oレス)
このようなケースの場合、対査時にはD/Oは必要がなく、
オンラインのパソコンで倉庫やヤードにこのIDナンバー、
その他には、コンテナ番号や、搬出先などを引取り前に通知することで、
D/Oを倉庫に持っていく必要がなくなるのです。
D/Oが必要ないケースでは、許可書もFAXで対査を受付している倉庫やヤードが増えてきました。
運賃に関しても、船会社代理店に支払いにいかなくても、銀行振込で対応しているところもあります。
振込明細を、その船会社代理店にFAXすれば、対査に必要な書類をまたFAXでもらえたり、
場合によっては、直接倉庫やヤードに運賃支払完了の連絡がいき、D/Oを差し入れすることなく、
貨物を引取れるように対応している所もあります。
貨物引取りのための一般的な対査では、
特に、船が入港し、コンテナが一斉に搬入された後では、
多くの業者の書類で対査完了まで時間がかかっていたのですが、
この簡素化のために、引取りまでの手続きが、省略されてきているのを個人的に実感しています。
ただ、簡素化の方向に進みつつも完全ではありません。
許可が朝に下りていても、コンテナを引取れるのは
昼や夕方からになってしまうことも多々見られます。
納品お急ぎの場合や、引取りに時間がかかりそうな場合は、
少しでも早くスムーズに貨物を引き取れるように努力をさせていただいております。