こんにちは、共和商会の林です。
今回は、輸出入を考えておられる方が、弊社のような国際物流業者に、
見積りを依頼される際の注意点などについて、お話ししたいと思います。
輸出入手続きの見積り作成は、弊社でも日々の業務として対応しておりますが、
まれに「コンテナ1本を中国まで運んでもらったら、いくらになりますか?」
といった問い合わせを頂戴し、回答に困ってしまうことがあります。
といいますのは、輸出入にかかる費用は、国内での輸送とは異なり、
出発点から到着点までのいわゆる運賃だけをお伝えしても、
それ以外にかかる費用が多岐にわたり、全体を提示したことにはならず、
輸出入にかかる費用全体を提示するには、
多くの情報を必要とするからです。
では、国際物流業者へ問い合わせる際に、
伝えるべき項目を、順を追って確認していきましょう。
なお、今回のお話しは、ビジネスとしての輸出入を前提としておりますこと、
あらかじめご了承ください。
まず、伝えるべきは、どんな商品を、どの国や地域相手に輸出入するか?ということです。
なぜなら、ある国や地域との、特定商品の輸出入が、なんらかの規制にかかる場合、
その規制をクリアするために様々な費用がかかる、
あるいは、そもそも輸出入自体できない、ということもあるからです。
例えば、食品であれば、輸出入するそれぞれの国が定めた検査などを受け、
合格しないと輸出入できません。
次に、輸出入品の
「荷姿(カートン入り・パレット組み・木箱など)」「寸法」「重量」「個数」
などの情報を、可能な限り、詳しく伝えてください。
上記情報によって、輸出入品をどうやって輸送するか
(エアー便、混載船便、コンテナ船便など)をある程度特定することができます。
ご参考までに、梱包作業は、我々物流業者に依頼することも可能です。
(ただし、その作業費用を別途いただくこととなります。)
なお、コンテナ船便となる場合は、
<輸出>どこで、誰が、コンテナに商品を詰めるのか?
<輸入>どこで、誰が、コンテナから商品を出すのか?
も、各々事前に確認し、伝えておかないと、
それにかかる作業費用が算出できず、正確な見積りの作成が困難となりますので、
ご留意ください。
次に、どこから、どこまで輸送するか?を伝えるのですが、
この際、貿易条件が、どうなっているかが、ポイントとなります。
具体的には、相手国などの特定の「港」名と合わせ、例えば、
・FOB(運賃、保険料ともに「輸入者」負担)
・CFR(運賃は「輸出者」負担、保険は「輸入者」負担)
・CIF(運賃、保険料ともに「輸出者」負担)
など、インコタームズと呼ばれるものを伝えます。
相手国名や取引相手の住所を元に、
見積り依頼いただくことがあるのですが、
貿易は、通常、どこかの「港」を利用しますので、
事前に確認しておかれることをお勧めします。
また、商談はこれからなので、まだ、貿易条件が決まっていないという場合は、
上記インコタームズを参考に、輸出であれば"CFR"、輸入であれば"FOB"と、
自身が運賃を負担する方(金額の高い見積り)にしておけばよいでしょう。
そうすれば、後で異なる貿易条件に決まっても、
見積り内容は、ほぼ流用できるからです。
なお「保険料」は、取引の売買代金が分からないと金額が算出できず、
料率のみの回答となりますので、ご留意ください。
次に、スケジュールなどが固まっているのであれば、それも伝えてください。
船便では間に合わず、費用が高くなっても、エアー便を利用せざるを得ない場合もあるからです。
以上、輸出入の正確な見積り作成には、少なくとも、このぐらいの情報は必要となります。
なお、見積りに記載が無くても、輸出入において、発生する可能性のある費用には、
輸入関税・輸入消費税・税関検査料・保管料など、これまたたくさんありますので、
合わせて、ご注意くださいませ。
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