こんにちは、今回の担当は西田です。
さっそくですが、みなさんは海外旅行に行かれた際、
コーラなどの世界でおなじみの清涼飲料水やメジャーなお菓子等の
海外版を飲食したことはありますでしょうか?
そのような時、あれ?何か日本のものと違うぞ?と感じたことがあるかもしれません。
例えば、私も徹夜の際に、お世話になる某有名エナジードリンクは
海外のものと日本のものとで成分が違うそうです。
その理由は販売国の規制に合わせて製造されるためで、
同じブランドの商品であっても、
販売される国によって微妙に成分が違うということがあるようです。
この違いは食品輸入時の検査項目を考える要素の一つといえるでしょう。
以前のブログで、食品を輸入するには、厚生労働省の指導の下、
検査を受ける必要があると書かせて頂きました。
この検査は大きく分けて、食品の衛生状態を確認するものと、
農薬や添加物の使用基準を遵守しているかを確認するものがあり、
このうち、農薬や添加物の使用基準のチェックには、
製造国の規制状況も踏まえた、検査がされているように思います。
例えば、サイクラミン酸とういう添加物があります。
サイクラミン酸は日本やアメリカでは発がん性などが疑われたため
使用が禁止されていますが、中国やヨーロッパでは食品ごとに
基準(最大使用量)が設けられているものの、使用自体は認められております。
ですから、サイクラミン酸の使用が認められた国から輸入される食品は
必然的にその使用の可能性を考えざるを得ず、
検疫所が主導して行うモニタリング検査では
サイクラミン酸の検査をする可能性が高いのではないかと思われます。
実際に、輸入食品の食品衛生法違反事例を見てみますと、
特に中国からの輸入食品について、モニタリング検査等で
サイクラミン酸使用による違反が多く発生しています。
このため、中国からの輸入食品について、製造者によっては、
輸入時、サイクラミン酸の命令検査が課されることがありますし、
命令検査の対象外であっても、中国から加工食品を輸入する場合、
サイクラミン酸の自主検査を指示されることが多くなっております。
さて、最近、環太平洋連携協定(TPP)の交渉の先行きが不透明ですが、
徐々に貿易の自由化進んでいくのは不可避のようです。
そのような中で、食品の安全上の規制が国によって違うことは、
「結局のところ、この添加物は安全なのか?」という消費者の不安や、
検査費用や輸入手続きの長期化等の
生産者の貿易上のリスクに繋がっているように思います。
食の安全が貿易の自由化にともなう規制の緩和によって、疎かになるのは良くない
ことですが、その交渉の過程の中で、
今一度、食品添加物や非遺伝子組み換え食品、農薬などの安全性を確認し、
最終的に世界共通の基準、規制が設けられることが理想だと思います。
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