スタッフブログ

2013年11月

2013年11月29日

メーカーインボイスについて

こんにちは、共和商会の林です。

輸出入手続きには、様々な書類が必要となることは、
このブログで、何度もお伝えしており、
例えば、輸入におけるインボイス・パッキングリスト・B/Lは、
その代表的なものとなります。

今回は、これらを補足するため、
税関より提出を求められることのある書類のひとつ
「メーカーインボイス」について、お話ししたいと思います。

例えば、ある<日本>の輸入者が、<台湾>の商社と売買契約を結び、

モノを購入することになったが、
そのモノは、<中国>の会社で製造されているため、
代金の支払いは、<台湾>の商社に対して行い、
モノ自体は、<中国>の会社から輸入することになったとします。

この場合、「インボイス」つまり「請求書」は、
<台湾>の商社が、<日本>の輸入者に発行することとなりますが、
"B/L"の"SHIPPER"つまり「荷送人」は<中国>の会社、
"CONSIGNEE"つまり「荷受人」は、<日本>の輸入者となり、
「インボイス」と"B/L"が、同じ輸入についてのものなのか、
一見したところ、分からなくなってしまいます。

このような場合、日本での輸入申告にあたり、税関より、
追加で書類の提出を求められることがあります。

これが「メーカーインボイス」といわれるもので、
メーカー、つまり<中国>の製造会社が、
<台湾>の商社へ発行した「インボイス」であり、
これがあることで、"B/L"の記載は、
<中国>→<日本>
の二者のみとなっているものの、商売の流れは
<中国>→<台湾>→<日本>
となっていることが分かるようになります。

ですので、メーカーインボイスを、
インボイス・B/Lと合わせて、税関へ提出すれば、
通常通り、輸入申告ができるのです。

ご参考までに、メーカーインボイスは、取引の関係が明らかになっていれば、
価格の記載は無くても構いません。
(上記例の場合、<台湾>の商社にとって、
 <中国>の製造会社から、いくらで仕入しているかは、
 <日本>の輸入者に知られては困る重要な企業秘密ですからね。)

なお、<台湾>の商社が、事前に、船会社と打合せしておくことで、
"B/L"のSHIPPERを、<台湾>の商社とすること、
あるいは、"B/L"のSHIPPER欄に、
<台湾>の商社の代理で、<中国>の製造会社がSHIPPERとなっていると記載すること
(具体的には、B/LのSHIPPER欄が、
 「<中国>の会社 ON BEHALF OF <台湾>の商社」となります。)
も可能であり、その場合、「メーカーインボイス」は不要です。

また、<台湾>の商社発行のインボイスに、
仕入元である<中国>の製造会社の詳細(会社名・住所・電話番号など)
が記載してあれば、それで、税関に認めてもらえる場合もあります。

要は、税関へ提出する書類上で、
各当事者間の取引関係が明らかになっていれば良いということですね。

上記に該当するような輸入案件がある方の参考なりましたら幸いです。

 

2013年11月22日

輸入通関時の資料について

はじめまして。渡辺実希生(みきお)と申します。
スタッフブログ初登場となりますので、よろしくお願いします。

今回は、輸入申告の際、書類審査となった場合の、
税関に提出する、「参考資料」について書かせていただきます。

通常、輸入申告に必要な書類としては、
輸入関税額を正しく算出し、税関に申告するための書類
(輸入申告書、INVOICE,PACKING LIST,BILL OF LADING等)と、

他法令による輸入規制の該当品については、関係省庁が発行した証明書などがあります。
(どのような品物が他法令による輸入規制に該当するかは、こちらをご参照ください。)


書類審査の際の提出書類については、
貿易実務の参考書を見れば、必ず載っています。

しかし、実際の輸入通関の際には、品物によっては、
その他の参考資料を税関に提出する場合があります。

品物がINVOICE、 PACKING LIST  の表記だけではわかりにくい場合は、
参考資料として実際の品物の写真や、使用用途がわかる資料を税関に提出します。
これは、関税率を決定する「HSCODE」の特定のための根拠となります。

少し具体的に書くと、「材質」によってHSCODEが分かれる場合には、
品物の材質を記載したり、商品単体の写真だけでは、
使用目的がわかりにくい場合は、実際に使用している写真を選びます。

一例としては、「折りたたみテーブル」の場合、
テーブルとしての状態(折りたたまれていない)で、
INVOICEにモデルコードしか書いていなければ、資料には、「折りたたみテーブル」
と明記し、さらに、テーブルの場合は、天板の材質(木製、金属製など)を明記しておきます。

これで、品物が「家具」で、●●製という事を、資料によって示すことができます。
(HSCODE 第94類に分類されます)

輸入申告の際に通関業者が使用した情報を、
税関にわかりやすく伝えることができるわけですね。

こういった資料を、あらかじめ用意することで、書類審査の際に、
速やかに税関に提出することができ、タイムロスを抑えることにつながります。

2013年11月15日

原本でない船荷証券で商品を引取る手続き

今週のスタッフブログは池田が担当します。

船荷証券は、コンテナ船に輸出貨物を積み込まれますと船会社から発行され、
輸入国の港で商品を引取る際に必要なものです。

しかし、近隣諸国の場合、輸送距離が短いために、輸入者様に船荷証券が未着の状態で
輸入国の港にコンテナ船が到着してしまう場合があり、
輸入者様は、商品を引取れなくなってしまいます。
こうした事態を回避するための方法のひとつとして元地回収があります。

これは、船積された時点で、船会社から通常3部発行される船荷証券の原本の裏面に
輸出者様が自己の裏書したものを船会社に提出し、元地回収の依頼をします。
そうしますと、船会社はSURRENDERED(回収した)の印を押した船荷証券の原本をコピーして
輸出者様に渡し、それを輸入者様にFAXやメールなどで送る事によって
船荷証券の原本がなくても、輸入者様は迅速に商品を引取るができます。

ただし、注意して頂きたいこととして、
輸出地と輸入地の双方の船会社で元地回収の連絡がスムーズにいきませんと
元地回収の手続きが行われており、輸入通関の許可が下りていても
船会社の元地回収の確認が取れるまで、輸入者様は商品を引取ることができず、
逆に時間を要してしまうケースが稀にありますので、
船会社への連絡確認を十分に行っておく必要があります。

船荷証券を元地回収する事で、商品の引取りの遅れを防ぐことや
船荷証券の盗難や紛失の危険性をなくすメリットもありますが、
原本が存在しなくなってしまい、銀行が買取を行わないため、
本来の有価証券としての機能を失い、
代金決済が送金ベースになりますので、決済前に商品の引取りが可能になり、
代金回収のリスクを伴う恐れが生じますので、
信頼関係のある取引相手様であることが好ましいです。

2013年11月08日

通関手続きの電子化

こんにちは。
通関士の橋本挙裕(たつひろ)です。


これまでの税関への輸出入申告等の手続きは、
入力した申告書にインボイス等の必要書類をホッチキス等でまとめ
税関の窓口まで書類を運ぶという作業が必要でしたので、
実際の審査に入るまでには時間差が生じました。

近くに管轄税関があれば、
それほど問題で無いかもしれませんが、
そんなに都合よく、近くにある所ばかりではないので
申告書を整理して税関へ提出するまでに一時間以上掛かる場合も
少なくはないと思います。

それが今回,輸出入申告等が電子化へ移行することに伴って大きく改善されます。
具体的な違いは、ナックス(通関情報処理システム)という
申告等を行うためのシステムへ入力した申告書に、
インボイス等の必要書類を添付ファイルにして、
税関へ送信することで輸出入申告ができるようになったことです。
合わせて、一部の確認が必要なものを除いて、
原産地証明書や他法令(食品衛生法等)の許可書・承認書についても
同じく添付による提出が認められるようになります。

このことは、余計な印刷が減ることで、ペーパーレス化にも役立ちます。

一見、税関へ行かなくても通関ができるような気がしそうですが
商品検査がある場合は、どうしても立会いが必要になるので税関へ行かなくてなりません。
(将来、商品検査も画面を通じてできるなんて日が、もしかしたら来るかもしれませんね)


時間的な問題が解消されることで、更に迅速な通関ができるようになるので
商品の引き取りのスピードアップなど、より良いサービスが出来ればと思います。
2013年11月01日

不備のある原産地証明書の取り扱いについて

 いつも弊社のブログをご覧頂きありがとうございます。
今週は通関の川本が担当させて頂きます。当ブログでも何度が
テーマになっている原産地証明書についてですが、特恵関税が適用
できる国から特恵対象品目を輸入する場合、現地で原産地証明書を
取得していただき、日本で輸入申告を行う際に税関に提出すれば、
関税が無税もしくは減税になるための書類になります。
ただ、関税を免税・減税するための書類ですので、原産地証明書に記載
されたインボイス番号や日付が当該申告のインボイスのそれらと
異なっている等、書類内容に僅かな記載ミスがあるだけで、その有効性
が認められない場合がほとんどでした。
 
 しかし、この10月から「不備のある原産地証明書等の取り扱いについて」
と題し、税関から従前無効であった取り扱いを一部見直す通達がありました。
具体例としては、当該申告と
1 仕出港、輸送手段、船名等の相違
2 輸出者名・住所のインボイスとの相違または脱落
3 輸入者名・住所の相違又は脱落、「TO ORDER」の記載しかない場合
4 インボイス番号の輸入申告のインボイスとの相違または脱落
5 インボイス日付の輸入申告のインボイスとの相違または脱落
6 数量の脱落、または貨物数量との相違
7 包装の個数、種類、記号、番号、品名のインボイスとの相違
が挙げられます。

以前までは無効として扱われてきましたが、取引関係書類にて
輸入貨物と同一性が確認できる場合は、原則として軽微な誤りとして、
その原産地証明書は有効として取り扱えるようになりました。
ただし、不備のある原産地証明書が有効とされた場合でも、
次回以降は当該申告と内容が一致するように取得していただく必要があります。

なお、上記以外の不備や記載ミスに関しては、無効となる可能性が高く、
通関の際は慎重にチェックする必要があります。不備のある原産地証明書が有効
であるかどうかの判断は、関税の有無に関わる事ですので、有効性が疑われる
場合は、税関に事前に確認することが最も重要です。