スタッフブログ

2013年10月

2013年10月25日

海上保険の包括保険契約について

今週は林田が担当いたします。

今回は海上保険の包括保険契約について書かせていただきます。

国際物流における貨物損傷のリスクは、
国内配送に比べ、ずっと高く、
万一の時のために、海上保険をかけておられる方は多いと思います。

海上保険で補償されるのは、
該当する貨物金額と海上運賃を足した金額の、おおよそ1.1倍までとなります。

しかし、海上保険は、どのような場合でも損害をカバーできるものではなく、
免責事項は、いろいろとあり、
例えば、荷造りの不完全による損害や航海の遅延による損害等は保障されませんので、
事前にしっかりと内容を確認しておかなければなりません。

また、海上保険は輸入者様にてかけられるケースが多いように思われます。
なぜかといいますと、
輸入者様にて、海上保険をかけることは、
保険の内容や保険会社の選択を十分検討することができ、
万が一、求償手続きをする場合、すぐに対応ができるため、
輸出者様に海上保険を依頼するよりメリットが多いからです。 

簡単ですが、上記の通り海上保険について書かせていただきました。
1年に数回しか輸出入を行わない方は、その都度個別に保険申込をしても、それほどの手間ではありませんが、
ひと月に数回も輸出入を行う方は、その度に保険申込をされるのは少し面倒でもあり、
仮に忘れてしまっては大変です。

そんな時に有効なのが、包括保険契約です。
包括保険契約は、保険対象となる貨物、保険条件等を予め取り決めた上で、
契約者は該当する貨物に必ず保険をかけることを、
一方、保険会社は保険申込に遅れや漏れがあった場合でも、
約定に基づき保険契約を安定的に提供することをそれぞれ約束して締結されます。

個々の保険契約申込は、船積みの都度申込する方法もありますが、
1カ月単位にまとめる方法が一般的です。
保険料の計算につきましても、
1輸送単位ごとに保険料を計算する方法、
また、1カ月単位に合算した金額から保険料を算出する方法があります。

輸出入の保険が漏れることなく、
そして、個別にかける保険に比べ保険料も安くなることもありますので、
個別に保険をかけておられる方は、ご検討になってみてはいかがでしょうか。

2013年10月18日

一筋縄ではいかない再輸入

こんにちは、共和商会の西田です。
さて、海外から輸入された品物が、不良品や品違い等の理由で、
返品をする際、現地の了承を得るのに難航する事があります。
それは、返品にかかる輸送費用の問題だけでなく、返品であっても規制にかかってしまい、
現地で輸入手続きが困難な場合があるからです。

これは日本から輸出された品物でも同様で、再輸入に特別な手続きをしなければならない事があります。

例えば、化粧品や医薬品等を輸出し、なんらかの理由で、返品となってしまった場合です。
もともと、化粧品や医薬品等を国内で製造販売する場合、
薬事法の規制に基づいて、許可の取得や届出をしなければなりません。(海外製品を輸入する場合も同様です)
日本国内で製造販売されていたものを輸出したのであれば、
当然、これらの許可や届出のされたものであるはずで、
再輸入する際には、これらの書類を添えて、厚生局に輸入報告書を提出し、
薬監証明を取得する必要があります。※

具体的に再輸入の際に、薬監証明を取得するのに必要な書類は以下の通りです。

•輸入報告書:2部
•医薬品等製造販売業許可証(写)又は製造業許可証(写):1部
•医薬品等製造販売承認書(写)、製造販売届書(写)、製造販売認証書(写)又は輸出用医薬品等製造・輸入届書(写):1部
•輸出時の仕入書(INVOICE)(写):1部
•輸出時の航空貨物運送状(AWB)又は船荷証券(B/L):1部
•輸出申告書(写):1部
•輸入時の仕入書(INVOICE)(写):1部
•輸入時の航空貨物運送状(AWB)、船荷証券(B/L)又は税関からのはがき(いずれも写):1部
•郵送する場合は返信用封筒(宛先を記載し、切手を貼付したもの又は着払いの宅配便):1部
(近畿厚生局ホームページhttp://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kinki/iji/saiyunyu.htmlより)

 

このように、化粧品や医薬品等は、たとえ再輸入であっても、
厚生労働省と税関の二重の監視がされております。
そうして、安全性が不確かなものが輸入され、消費者に健康被害が生じる可能性を未然に防いでいるのですね。

 

 

※個人輸入で一定の数量以下の場合等、 薬監証明の交付を受けずに、
税関限りの確認で輸入をすることができる場合があります。
(「医薬品等及び毒劇物輸入監視協力方依頼について」
(平成 25 年4月 22 日付け薬食発 0422 第2号厚生労働省医薬食品局長通知) 参照

2013年10月11日

空気清浄機用フィルターの分類

今週のスタッフブログは池田が担当します。

空気中のゴミ、塵や埃などを取り除くために使用されている
空気清浄機用フィルターでも形状や材質によって
たとえ使用目的がフィルターであっても分類が変わってしまう事がありますので、
今回お伝えします。

一般に、空気清浄機に取り付けるように製造されたフィルターであれば、
84.21項の空気清浄機の部分品に分類されます。

しかし、除外項目として技術的用途に供する紡織用繊維製品の規定があり、
少し難しい言い回しなので、具体例として、体験談を挙げさせていただきます。

以前、私が輸出通関で、空気清浄機用フィルターを84.21項の
空気清浄機用の部分品として申告しました。
その際、税関の商品検査があり、現物を見た所、
本体に取り付けるための枠が付いていない不織布製のフィルターであった為
製品の重要な特性が紡織用繊維にあるものと判断され、
フィルターの機能を有するものであっても、空気清浄機の部分品には該当せず、
紡織用繊維製品として、59.11項に分類されることになりました。

もし、これが輸入であった場合、関税に影響を及ぼすのであり、
84.21項の無税であるのに対し、
59.11項に分類されますと2.8%の税率が掛かってしまいます。

その為、書類上で商品分類の判断が困難な場合には、
お客様に形状や材質を確認させて頂くか、あるいは商品のカタログなどの情報で
正しく分類を検討することが大切です。
2013年10月04日

キャスターの分類について


こんにちは。
通関士の橋本挙裕(たつひろ)です。

今回はキャスターの商品分類についてお話しします。


車両(台車等)、可動式家具また車輪付き玩具には
移動できるようにキャスターが付いており
中には、「キャスターなんてどれも同じ」と思われるかもしれませんが
関税率表においては、分類するにあたっての規格が定められています。

「キャスター」とは、車輪の直径が75mm以下のもの
或るいは、75mmを超えるものにあっては、
車輪の幅が30mm未満のものとし、
併せて、車輪を本体に取り付けるための卑金属製(金、銀以外の金属)の
金具が付いているものに限るとされています。

「取り付け金具が付いているものに限る」とありますが、
それでは、金具がない車輪だけの場合はどこへ分類されるのでしょうか?

車輪のサイズが規格内のもので、材質が卑金属製のものに限っては、
キャスター本体(関税2.7%)と同じ所へ分類されますが、
それ以外の材質のもの,例えばプラスチック製(関税3.9%)やゴム製(関税無税)の場合は、
それぞれの、材質によって分類されることになります。

また、車輪のサイズが規格外のものは、それぞれ台車なら台車の、
家具なら家具の部分品(関税無税)として分類されます。


このようにサイズ、状態によってはいろいろな所へ分類される可能性があり
たかがキャスターですが、されどキャスターであり
特に輸入では関税つまり輸入コスト関わる商品分類のところなので
多少でも参考になればとお伝えしました。