こんにちは。
今回は日本に輸入される食品に行われる検査について、
西田が説明させて頂きます。
食品を輸入する際に行われる検査には、
輸入者自らが実施しなければならないものと、
厚生労働省検疫所が実施するものがあり、
輸入者自らが実施する検査には、自主検査と命令検査、
厚生労働省検疫所が実施するものには、モニタリング検査というものがあります。
各々の検査の特徴は下記の通りです。
自主検査…検疫所から指導され、自主的に輸入者が行う検査。
主に輸入者が食品の衛生状態を確保しているかを確認するためのもので、
初回輸入時や一定の期間毎に行われる。
命令検査…厚生労働大臣が輸入者に検査命令を下す検査。
法律に違反している可能性が高いと判断された食品に行われる為、
該当の食品が輸入される時には必ず行わなければならない。
モニタリング検査…多種多様な輸入食品の衛生上の状況を把握するために、
厚生労働省検疫所が計画的に実施する検査。
厚生労働省検疫所の食品衛生監視員による試験検体の採取が行われる。
これらの検査の中で、特に注意しなければならないのは「命令検査」です。
なぜなら、毎週のように新たな食品が「命令検査」の対象となっているからです。
「命令検査」の対象となっている事を知らずに輸入してしまいますと、
検査の為、納期が間に合わなかったり、思わぬコスト増になってしまったりします。
では、命令検査が実施されるに至るまでの経過はどのようになっているのか
中国産ウーロン茶の例を挙げてみましょう。
2013年2月13日、中国産ウーロン茶について
厚生労働省より命令検査を実施すると、知らせがありました。
これは中国産ウーロン茶からフィプロニルという農薬が基準値を超えて検出される
恐れが高まったためです。
どうして検出される恐れがあるとわかったのでしょう?
実は中国産ウーロン茶は昨年の12月頃から市場検査で基準値以上のフィプロニルが
検出され、自主回収が相次いでおりました。
そのため、検疫所は輸入される中国産ウーロン茶について行政検査であるモニタリング検査の
頻度を上げフィプロニルの残留について検査を行ってまいりました。。
モニタリング検査の結果でも、フィプロニルの基準値以上の残留が相次ぎ、
命令検査が実施される事となったのです。
今回のウーロン茶の例では市場検査に端を発しておりますが、
通常では
検疫所によるモニタリング検査
↓
基準値以上の残留農薬などの違反が見つかる
↓
該当食品のモニタリング検査の頻度を上げる
↓
同様の違反がみつかる
↓
命令検査が施行される
という流れになります。
モニタリング検査の結果、違反があり、検査の頻度が上昇する場合には
検査強化品目として、厚生労働省のホームページで発表されます。
食品を輸入される際には、その食品の市場でのニュースはもちろん、
・命令検査の対象となっいるかどうか?
・モニタリング検査の強化品目になっているかどうか?
を確認しましょう。
もしも、輸入を検討する食品が命令検査の対象になっていたり、モニタリング検査の強化品目になっている場合には、
輸出前に、現地で自主的に検査を実施し安全性を確認する事も大切になって参ります。
そうすることが輸入者様の利益を守る事、
ひいては私たちの食の安全を守ることにも繋がると思います。
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