スタッフブログ

2012年2月

2012年02月24日

輸出入者コードについて

今週は林田が担当致します。

海外から貨物を輸入する場合、
予め納品スケジュールをたてていらっしゃる方がほとんどだと思います。
本船が入港後、できるだけはやく貨物を引き取る方もいらっしゃれば、
フリータイムをいっぱいに使い、ゆっくり引き取る方もいらっしゃいます。
私の経験のお話ですが、圧倒的に前者のほうが多いです。

急ぎの場合ですと、貨物をできるだけはやく引き取るために、
貨物が船から降ろされ、倉庫に搬入され次第すぐに輸入申告します。
輸入許可がおりれば貨物を引き取れますが、
もし検査になれば時間を取られてしまい、納品にも影響が出てしまいます。
それだけではなく検査費用等もかさむことになります。

ですのでそういった状況を少しでも回避するために有効なのが、
輸出入者コードです。
輸出入者コードというのは、輸出入をされる方のお名前や会社名、
などの情報をコード化したものです。
コードを使用し、輸出入をされますと、
税関に通関実績がデータとして蓄積され、
信頼度が増加し検査の減少となります。

一方、コードを取得していない輸出入者様は、
何回輸出入されても、税関に実績としてデータが蓄積されず、
その都度検査になる可能性も高くなっております。
しかしコードを使用すれば、すぐに検査が少なくなる訳ではありません。
持続的に輸出入することによって、
通関実績が蓄積され、検査の減少に関わってくることになるのです。

このコードですが、税関が発給するものと、
財団法人 日本貿易関係手続簡易化協会が発給するものとの
二つがあります。

財団法人 日本貿易関係手続簡易化協会の場合ですと、
三年に一度更新手続きがあり、
更新登録期限の3ヶ月ほど前に封書にて郵送されてきますので、
注意しておかなければなりません。
この更新を怠った場合、数か月の猶予後、コードが消滅してしまいますので注意が必要です。

まだコードを取得されていない方は、上記のことを踏まえまして
考察してみてはいかがでしょうか。

 

2012年02月17日

2012年度の輸出入に関わる法改正について ?HSコードの改正と特恵除外措置の品目追加?

今週は西田が担当致します。
さて、2月になりますと、4月からの新生活に向けての準備に忙しくしておられる方も
いらっしゃるのではないでしょうか?

私どもはと申しますと、通関に関する法律が新年や4月に新しく改正され
施行されることが多いので、それらに対応するために、注意と準備を怠らない様、心がけております。

例えば、輸出入する商品を分類する際に使用するHS CODE(品目コード)は
ほぼ5年毎に時代の流れにそって、改正されます。
本年度は前回改正の2007年から丁度5年となり
2012年1月1日にHS CODEの改正・施行が行われました。

改正の内容は以下の通りです。

1.環境保護の要請を受けた項・号の新設、変更(貿易の動向をより詳細に統計上把握するため)。
(例)「その他の野菜」(0709.90)から、アーティチョーク、オリーブ、かぼちゃ等を細分化し独立させる。

2.貿易額の多い項・号の新設。
(例)「その他の蓄電池」(8507.80)を、ニッケル、リチウム・イオンなど材料別に蓄電池を細分化。

3.貿易額の少ない項・号の統廃合(HS品目表の簡素化のため)。
(例)従来独立していた「安全ピン」と「その他のピン」を「安全ピンその他のピン」(7319.40)に統合。

(独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)による http://www.jetro.go.jp/world/qa/t_basic/04A-010701

HS CODEの改正で実務的に注意すべき点は、改正に伴って税率もこれまでのものから、
変わってしまうことがあることです。
(財団法人日本関税協会2012年 輸出・輸入統計品目表?新旧対照表 http://www.kanzei.or.jp/toukei/statnewold.htm)

例えば、これまでは乳児用おむつなどの生理用品についてはその材質によって分類されていました。
しかし、2012年1月1日より雑品の分類(96類)に新たに生理用品の項目が追加されました。
その中で、これまで関税(WTO協定)がかからなかった綿製の生理用品いついて
関税が5.6%?10.8%(WTO協定)かかるようになっております。

一方で特恵税率は無税ですので、今後特恵適用国からの綿製の生理用品を輸入する場合には
原産地証明書を取得頂いくことでこれまで通り無税となります。

このように、HS CODEが変わる事によって、証明書の取得が新たに必要になることもあります。

また、輸入割当て品など他法令にかかわる申請にはHS CODEが必要な場合があります。
特に魚介類のHS CODEは今回の改正でより細分化されたため、変わっている事がありますので、
申請の際には注意が必要です。


昨年の4月より施行された国別・品目別特恵適用除外措置についても
新たに品目が追加される事となりそうです。
平成24年度税制改正大網によると
(内閣府http://www.cao.go.jp/zei-cho/etc/2011/__icsFiles/afieldfile/2011/12/26/231210taikou2.pdf)
原産国が中国である帽子、安全ガラス、メガネなど5品目について
本年度2012年4月よりの特恵除外措置が閣議決定されました。
おそらく、同法案は今国会で成立すると思われます。

これまで、原産地証明書を提出する事で、税率の下がっていた品物が、
中国が原産地である場合、
4月より原産地証明書を取得頂いても特恵税率が適用されなくなります。
(独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)http://www.jetro.go.jp/world/japan/qa/import_01/04A-000929)

今回はHSコードの改正と特恵除外措置の品目追加について書かせて頂きましたが、
まだまだ、世の中の情勢に合わせて、輸出入を取り巻く環境は変化しております。
こういった変化を伝える事で、『誰かの助けになりたい』、と思う次第です。
次回もご期待下さい!

 

2012年02月10日

積戻し申告

今週のスタッフブログは、池田が担当します。

海外から輸入しようとした貨物が、何らかの理由で
輸入できなくなった場合、国内で処分するか、それとも、売主様に返品するのか、
そのいずれかの方法になります。

今回は、現地の売主様に返品する積戻しについて、書かせて頂きたいと思います。

積戻しを行うに際しての手順は、

まず、現地の売主様側で、返品貨物の受入体制が整った後に
貨物を到着できるように船を手配しなければなりません。

次に、税関に対して積戻し申告を行うのですが、
国内にある貨物を外国に送り出すことになりますので、
先に、売主様から入手された輸入通関用の書類では
積戻し手続きを行うことができません。
そのため、仕入書(インボイス)や梱包明細書(パッキングリスト)などの必要な書類は、
改めて、買主様が作成することになります。
申告書と添付書類を税関に提出し、
必要に応じて、書類審査や現物検査などを経て、許可を受けなければなりません。

そして、許可済みの貨物をコンテナ詰めをして、
船会社指定の倉庫まで運び、コンテナ船に船積を行い、
現地に送り返すことになります。
手続き上は、輸出申告と同様の手続きが必要となることになります。

ここで、海外に貨物を返品する際の注意点は、

いくら国内で積戻しの許可が下りて、現地に送り返しても、
貨物の数量が多すぎて受取りを拒否されたり、
商品によっては、現地で輸出時には問題なくても、
輸入時に規制がある場合には、
通関手続きがスムーズにいかないケースがありますので、
商品が送り返せるかを明確にすることが必要です。

上記のように、輸入できない貨物があった場合、
海外に貨物を返品する方法として、
積戻し申告がありますが、
返品する手間や費用のことを考えますと、
お互いにデメリットばかりです。
まずは、国内に輸入できる商品であるかを
契約時にご確認されることが大事なことです。

2012年02月03日

中小製造業の海外進出と注意点(2)

こんにちは、共和商会の林です。

今回のブログは、前回からの続きとなります。
(前回のブログはこちら→http://www.rubiconem.com/blog/cat11/000175.html

■どんなモノが、どこの国で、どう売れているのか?

ご自身で調べて下さい!
もし、それが分かれば、私はココにはおらず、別の仕事をしていることでしょう(笑)

と、それでは、あんまりですので、
いくつかヒントになりそうな事柄を挙げてみたいと思います。

・その国の消費者の状況から推理してみましょう
 ―所得水準や該当製品の普及率など

・その国の社会の状況から推理してみましょう
 ―インフラや医療制度や環境に対する考え方など

・最先端のモノばかりが売れているわけではありません
 ―例えば、自動車は目立つので、ニュースになりますが、
  バイクや自転車も、世界的には膨大な数で売れてます
  (一つ一つの部品にまで落とし込んで考えれば、
   単価は小さくても、また違う面が見えてくるでしょう。)

・新品ばかりが売れているわけではありません
 ―新興国は、完成品のみならず、中古部品であっても、
  MADE IN JAPANのモノを欲しがっております

・その国の産業集積から推理してみましょう
 ―該当国の産業政策(どんな産業に力を入れているか?)を調べてみましょう
  (例:タイの自動車、台湾の半導体など)
  ―該当国の裾野産業(素材や部品など)の広がり方を調べ、
  何が不足しているのか調べてみましょう
  (日本ほど裾野産業が充実した国は珍しいのです!)
 ―新興国は、日本の中小製造業の誘致に力を入れている!?

・日本の高度経済成長期を経験している人は有利!?
 ―新興国に、日本で高度経済成長を経験した人が行けば、
  今、その国に足りないモノ、これから、その国で必要となるモノが分かる?!

■商売はマーケティング、そして売り切る力が重要!

・「海外進出や現地生産は誰にでも出来る。実は一番難しいのは流通網。」
 (マンダムの社長の言葉/日経新聞2011.10.06夕刊より)

・弊社への問合せにも、良いモノがあるから、輸出or輸入したいという相談が、
 たまにありますが、一番大事なのは、そのモノが実際に売れるかどうかです。

・弊社お客様でも、繰り返し輸出・輸入をしておられる方は、
 自社で売る力を持っているか、
 あるいは、売る力を持っているところと組んでおられます。

・大企業によく見られる、海外企業との提携や買収は、
 様々な理由が考えられますが、販路拡大も大きな目的の一つなのです。


■あなたはもう海外進出している?!

・輸出や海外工場設立だけが海外進出ではありません

  東日本大震災の際に明らかになったように、
 MADE IN JAPANの素材や部品は、世界中あちこちで使われてます。
 日本の中小製造業は、知らず知らずの内に、
 世界分業体制に組み込まれているのです。

・自社製品が組み込まれた製品を他社が輸出している

 どの国であれ、輸出は大企業のシェアが大きいのが現実です。
 大企業に頼るのではなく、その販路をうまく利用して、
 自社製品を海外で売ってもらうのも手だと思います。

・直取引ではなく、商社を通じた貿易も、立派な海外進出です。

 商社を通して海外と取引する利点としては、
 ―商社の持つ情報力やネットワークを活用できる
 ―他の製品と組合せることで売る力がアップする
 ―煩わしい貿易の手間が省ける
 などが挙げられます。
 もちろん、直取引と併用することも可能です。

・外資系企業の日本子会社と取引する

 海外企業に、自社製品を認めてもらうという意味では
 これも海外進出の一つと言えるでしょう。
 実際に、MADE IN JAPANの製品を調達するために、
 日本子会社を設立している外資系企業もあるのです。

・日系海外工場の販売先は日系企業ばかり?!

 逆説的ですが、海外進出をしている工場といっても、
 実は、現地の日系企業としか取引していない会社は多いのです。
 ただ、このことを、否定的にとらえる必要は無いと思います。
 (海外企業と現地で直取引するのは、代金回収など苦労する点が多いので)


<次回に続く>