スタッフブログ

2011年11月

2011年11月25日

輸入貨物の個別搬入

こんにちは。

通関士の橋本挙裕(たつひろ)です。

今回は「輸入貨物の個別搬入」についてお伝えします。

まず、通常の輸入コンテナの搬入というのは
港に船が到着したら、大きなクレーンで一つずつコンテナをつり上げ
港へ降ろしていきます。そして全部降ろし終え、船会社が内容を確認した後
税関のコンピューター上へその情報が登録されることを搬入といいます。
これにより輸入申告を行うことができ、輸入許可が下りれば
コンテナを引き取ることができます。
搬入のタイミングとしては、入港日の翌日が多い傾向にあります。

これに対し個別搬入というのは、入港日の前日に船会社へ依頼することにより
船から依頼されているコンテナが降りてくると、そのつど個別に情報が登録されるので
通常の搬入よりも、早いタイミングで搬入されることになるので、
輸入許可もそれだけ早く、下りることになります。
また、依頼した後改めて船会社から具体的な搬入時間の連絡がありますが、
もしその時点で予定が変われば、キャンセルすることもできます。
料金は、船会社によって異なっており、
私の知る範囲では数百円単位から数千円単位の所まであります。


ただ注意していただきたいのは、このサービスは確実でないところがあり   
例えば、入港時間のタイミングであったりまた、
船には何本ものコンテナが何段にもなって積まれていますので
引き取りたいコンテナが下の方になっていると
物理的にコンテナが降りてくるのが最後の方になり、通常の搬入と
変わらないという場合もあるからです。
料金面でも、船会社へ個別搬入を依頼し受理されると、
引き取りが急がなくなったからといって、個別搬入された日に引き取らないと
依頼料とは別に個別搬入の準備のためのコンテナ移動料が合わせて掛ってしまうところです。


そういった点に気をつけて頂き、年末など特に急がれる貨物がある場合に
利用されてみるのも一つの手段かと思います。

2011年11月18日

中小製造業の海外進出と注意点(1)

こんにちは、共和商会の林です。

去る10月14日「中小製造業の海外進出と注意点」というテーマで、
私共、生れて初めて、セミナー講師なるものを務めさせていただきました。
http://factory.e-b2b.jp/seminar/20111014/
当日ご参加いただきました皆様には、改めまして、感謝申し上げます。

当日は、これから海外相手にビジネスを考えておられる中小製造業の皆さんに、
まずは、貿易に対する抵抗感を下げていただき、海外進出のきっかけを掴んでもらう、
次に、とはいえ、貿易にはたくさん注意しなければならない点があるので、
事前にそれらを知ってもらうことで、リスクを少しでも下げていただく、
といった内容で、
前者を<マクロの視点>、後者を<ミクロの視点>としてお話し致しました。

ちなみに、<ミクロの視点>については、
このブログで、弊社スタッフが書いていることを元ネタに、
いろいろ話させていただきました。(笑)

ですので、今回以降しばらくは、私の担当するブログで、
上記セミナーで話しました<マクロの視点>について、
一部抜粋し、お伝えしていきたいと思います。


■そもそも貿易とは?

ここしばらく"TPP"に参加するorしないで、日本中、騒がしいのですが、
そもそも貿易って何なのでしょう?

まず、近江商人の「のこぎり商法」って聞いたことありますか?

これは、ある土地の特産品を、別の所に持って行って販売し、
そこで、また、その土地の特産品を仕入れ、更に別の所に持って行って販売し、
と、ある所で余っているものを、不足している所へ持って行って売ることを
繰り返していくもの。

このことを、世界中に拡げたら、どうなるでしょう?
シルクロードを通じた交易や、大航海時代に行われていたことが、まさにそうですよね。

次に、「リカードの比較優位」はご存知でしょうか?

これは、自由貿易をすることが、関係者全てに有益であるとの理論で、
さわりの部分だけ簡単に述べますと、
各々が、自身の得意とするものの製造に集中し、
それらを互いに交換する方が、全体として生産性が上がる、というものです。

これらを合わせますと、
貿易とは、各々が自分の得意とするものを造り、
それが無い所へ持って行って売る、ということを繰り返し、
それによって、関係する皆が豊かになれる、
ということなのかな、と私は考えております。

ところが、現実には、
食料の保全・安全保障・国家歳入の確保・既得権益者の抵抗などなど
多くの理由により、各国は、貿易に対して、様々なハードルを設けており、
更に、それらに通貨の違いなども加わって、
貿易は、複雑怪奇なものに見えてしまっているのでしょう。

ちなみに、TPPをはじめ各国間のFTAやEPA交渉、
またWTOドーハラウンドなどは、
各国ともハードルを高くし過ぎ、一部弊害も出てきたので、
ハードルを少し下げて、お互いメリットが出るよう、改めて話合いましょう
という動きと理解しております。

■世界各国および日本の海外進出を見てみましょう

JETRO「世界貿易投資報告2011年版」
http://www.jetro.go.jp/world/gtir/
を、御覧ください。

ポイントとしましては、
まず、世界全体の現況は、
日本・韓国・台湾・ASEANの一部などが、
原材料を輸入し、中間財を製造し、
中国がそれらを組み立てて、欧米に売っているのが、大きな流れとなります。

ちなみに、組み立ては、労働集約的で付加価値が低いため、
どうしても人件費の低い方に流れていかざるを得ず、
これが、いわゆるチャイナプラスワンといわれる動きです。

次に、日本の現況については、輸出と輸入の差に着目してみましょう。
ほぼ一方的に出入りしているものと、
(例:鉱物性燃料、原材料、食料品、自動車など)
双方向に出入りしているものとに分かれているのが確認できます。

これは、前者は、そもそも自国or相手国に無い、
あるいは、価格や性能などに圧倒的な差があるもの、
後者は、分類上は同じでも、品質がバラバラであり、
その選択が購入者に委ねられているもの
と考えられるかと思います。

上記を参考に、皆さんの業界および取扱い製品に照らし合わせて、
報告をじっくり見てみてください。

また、単年度だけでなく、複数年度に渡って見比べることで、
未来が見えてくるかもしれませんよ?!


<次回に続く>

 

2011年11月11日

イラスト及びロゴ等の記載のある商品の通関について

いつも弊社のブログをご覧頂き、ありがとうございます。
今週は川本がイラストやロゴ等の記載のある商品を通関する際の注意点に
ついて書かせていただきたいと思います。

多くの方もご存知かもしれませんが、
商標権や著作権等のある商品(知的財産物品)を、権利所有者との契約や
同意なしに輸入することは出来ません。

著作権、商標権のある商品やイラストを無断に使用・製造した商品は、
知的財産権侵害物品に該当し、関税法により輸出入してはならない貨物と
定められています。そのため、海外から貨物が送られた後、一番最初の
チェックポイントである税関で水際の取締りが行われるのです。

また、知的財産侵害物品が氾濫することにより、発明者や権利所有者は本来得られる
利益を確保できず、発明や創作意欲を失わせる恐れがあります。
これらの保護の為に、知的財産侵害物品は厳しく取り締まりが行われています。

商品に輸入者とは別の社名であったり、商標権のあるロゴやイラスト・デザインが
記載された商品を輸入する際は、権利所有者とのライセンス契約書や、商品化承諾書
が必要になる事があります。

また、権利所有者が他社と商品化契約を交わし、その商品化権を得た会社はさらに
別の会社に製造・輸入の委託を行うようなケースが多く見られます。例えば、
権利所有者がA社で商品化権を所有しているのがB社、商品を製造するのがC社、
輸入するのがD社となっているケースですと、AB間、BC間、CD間のそれぞれの契約書
や商品発注書が必要となります。と申しますのは、通関の審査を行う税関からすると、
それぞれのつながりが分からないと、当該商品が輸入されるにあたって、
正式に権利者と契約されたものなのか、判断できないからです。
 
そのような商品を輸入される場合は、提出を求められた場合に備えて事前に書類を
用意して頂ければ、スムーズな通関が行えます。

 

2011年11月04日

コンテナ内の貨物の固定

今週は食欲の秋を満喫中の林田が担当致します!
晩酌好きの私にとって良い季節になりました。

そんな私にとって秋の味覚と同じぐらい、
お酒を引き立ててくれるのがグラスです。

先日も気に入ったビールグラスを衝動買いしてしまいました。
そのグラスを購入する際店員さんが丁寧に梱包してくれました。

まずはグラスを薄い発泡スチロールで包み、くしゃくしゃにした紙と共に箱に詰めました。
こうすることによって箱を持ち運ぶ際に、中のグラスが割れないように保護しているのですね。


このようなことはコンテナに貨物を積める際にも同じようなことがいえます。

船は航海中、揺れているのですが、当然コンテナ内の貨物も揺れます。
その際に貨物がコンテナ内でダメージを受けないようにしています。

例えば、

コンテナ内の貨物の固定(1)

 

 これはパレットが航海中に動かないように角材を使って固定しています。
この写真の場合、パレットとコンテナの壁までの隙間が長いため、
パレットが動いてしまった場合、コンテナの壁にぶつかる衝撃が大きくなることが予想されます。

 

コンテナ内の貨物の固定(2)

 

 この写真は、板の奥に積まれた二段目のパレットが動かないようにしています。
この板がなかった場合、荷崩れを起こす可能性があります。


上記の写真のようにデッドスペースがありますと、
貨物のダメージが起こる可能性が高くなってしまいます。

ダメージが起こらないように積むことが重要ですが、
貨物の数量によっては、上記のような対策が必要になってきます。


また貨物を固定するのに使われている木材にも注意しなければなりません。
木材は植物に有害な動植物の侵入経路となることが国際的に懸念されたことから、
特別な処理を木材こん包材に施さなければ、使用することができません。詳しくはこちらを→(http://www.rubiconem.com/blog/cat9/000154.html


上の写真は処理済の木材を使用しているので問題はありませんが、
気をつけておかなければなりません。


また、こういったものも使われております。

コンテナ内の貨物の固定

厚い紙の袋に空気を入れたものです。
隙間を埋めるクッションのような役割があります。
これは木材ではありませんので問題なく使うことができます。

この他にも貨物を固定したり、保護する方法はたくさんあります。
貨物に適した方法を選ぶことが大切になります。

もしダメージのある貨物が輸入者様へ届いた場合、
クレームなどのトラブルに発展するかもしれませんので、
しっかりとしたコンテナ積めを意識しております。